太陽光発電と地球温暖化の関係

公開日: : 太陽光発電の役立つ知識

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原子力依存体質の日本

日本の電力消費量は毎年伸びています。これは、生活水準の向上や情報化社会の発展に伴い、あらゆる方面で電力の需要が増加しているからです。そして、電力のほとんどは火力・水力・原子力によって賄われてきました。

しかし、電力を作るに際して発生する二酸化炭素が地球温暖化を招き、これが世界的な問題となったことで、2002年にはエネルギー政策基本法が成立し、2030年までにエネルギー自給率を70%にまで引き上げることや、に酸炭素を削減することなどが挙げられました。

その目標を達成するために、2030年までに14機以上の原子力発電所を増設し、国内の発電量の50%を原子力発電に任せることが決まっていました。これは、原子力発電の二酸化炭素排出量が少ないからです。
 
しかし、東日本大震災が起こり、福島第一原発事故によって原子力発電所の安全性が疑わしくなり、この計画は白紙となります。今後も原発の増設には慎重にならざるを得ない状況が続いています。とはいえ地球温暖化対策から撤退するわけにはいかず、再生可能エネルギーを用いた発電の拡大と省エネ社会の実現へ計画は変えられました。
 
ここで問題となるのは、はたして原子力発電から太陽光発電への移行がどの程度可能なのか言うことです。その点について、両者の発電量を比較・検証していくこととします。

原子力発電にはまだ及ばない

よく目にする、誤解を生みやすい記事の書き方に、「固定買取制度の認定が出力で7000万kwを越えた。原子力発電の出力が100万kwであるから原発70基分に相当することであり、太陽光発電は原子力発電を十分に賄える」と言うものがあります。このように、「太陽光発電が原発○基分と同じ」とする記述には誤りが多いことがあるので注意が必要です。まかなえるとするのは誤りで、あくまでも原発1基分の出力について言ったものであり、発電量となるとまた話が違います。

すなわち、出力とは発電設備の規模を指します。しかし、その設備が発電を行うことによって一体どれだけ電気を賄えるかということを知る必要があるでしょう。つまり、発電量を計算する必要があるのです。

注意深く記事を読んでみましょう。出力の単位はkwとなっており、発電量の単位はkwhとなっているはずです。これを知識ある人や専門家がみると違いに気づくことができるのですが、一般の人にはわかりにくいことです。

したがって、両者の発電量の違いを見ていくために、両者の出力から発電量を比較してみましょう。
まず、発電量の計算式は

出力(kw) × 稼働時間 (h) = 発電量(kwh)

となります。ここでは1年を基準に考えますので、

365(日) × 24(時間)= 8760時間

として考えます。

まず、原子力発電からです。原子力発電は昼も夜も稼働できるのですが、メンテナンスや点検で稼働できないこと時間もあるを考えると、1年の70%が稼働していると言われます。つまり、

8760 × 0.7 =6132(時間)

の稼働となります。一方、太陽光発電は夜は稼働できず、天候の悪い日なども稼働できないことを考えると、1年の稼働時間を1日当たりで考えると、1日に約3時間しか稼働しないと言われています。つまり、

3 × 365 = 1099(時間)

となります。このことから、稼働時間だけを考えてみても、原発は太陽光発電と比べて約6倍の稼働時間で働くことが分かります。出力が同じであるとすると、発電量も原発の方が6倍になります。

つまり、現在太陽光発電の出力が7000万kwであり、そして原子力発電の出力が4400万kwであるとすると、原発の年間発電量(kwh)は

4400万〈kw〉×6132(h)=2698億800万(kwh)

となり、太陽光発電では

7000万(kw)×1099(h)=769億3000万〈kwh〉

となります。

したがって、現在はまだ太陽光発電の総発電量は原子力発電には及ばず、やく12基分を賄っていると言うことが分かります。

今後の展望

ただし、このことを以て「やっぱり太陽光発電は原子力発電には及ばない」と考えるのは不適切でしょう。太陽光は二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーであるだけではなく、地上で利用可能な量を全て利用すると、全世界のエネルギー消費量の50倍にも上るとされています。もしゴビ砂漠に現在市販されている全ての太陽光パネルを敷き詰めれば、それだけで全人類の消費エネルギーをまかなうことができると言われているのです。

したがって、今すぐに火力や原子力による発電からシフトチェンジするのは不可能であるものの、太陽光発電を少しずつ増やしていくことによって、将来的には太陽光発電だけで全てのエネルギーをまかなうことが可能となります。

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